2012年3月1日木曜日

有事の金。何故金融危機に金が買われるか

ここ数年、金融市場では多くの問題が起きてきました。
サブプライムローン問題から始まり、リーマン・ショック、欧州財政懸念など、世界的に厳しい情勢が続いています。
危機の度に、様々な資産の価格は下落し続ける中、金の価格は上昇を続けており、非常に注目を浴びています。
では何故、金融危機の時には金が買われるのでしょうか。

まず、紙幣というのは通常その国の中央銀行が発行しています。
日本の場合は日本銀行券と言います。
つまり、一万円札は日銀が一万円の価値がある紙幣だと保証している事になります。
裏を返せば、日銀が一万円の価値である事を保証出来なければ、ただの紙切れでしかありません。

度重なる金融危機を経て、日本も含めた各国の中央銀行は紙幣をたくさん刷
りました。
また、各国政府も多くの借金をして、経済状況を支えています。
その結果、紙幣を保証している中央銀行、政府の財政が悪化する事で紙幣の
価値も下がる事に繋がりました。
良い例がFRBによるQE2でドルが弱くなり、円高に振れたという事でしょう。

金は中央銀行や政府の信用力の低下とともに価値も低下しうる紙幣と異なり、実物資産と呼ばれます。
金そのものに価値があり、紙切れになる事は無いからです。
この実物資産であるという事が金融危機の際に金が買われる要因となっています。

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